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「お姉ちゃん?」
夜だった。雲ひとつない漆黒の空だった。
そして、異様な程に瞬く星たちのせいか、その夜は不気味に感じられた。
だからだろうか、理子は布団の中に入っても、なかなか寝付けなかった。
あれは、夜中の2時頃だったろうか。
突然、姉の部屋から、耳をつんざくような高い音が聞こえてきたのだ。
-耳鳴りの時のあの嫌な音
でもこれは耳鳴りであるわけがない。くぐもった音ではなく、はっきりとした音だった。
嫌な予感はした。けれども気になる。
(お姉ちゃんはこんな真夜中にしてんだろ?)
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