「生徒指導室という名のせいとしどうしつ」だっしゅつ

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なんでこんなものがここに!? 金属の光沢が弧を描いてる。 その両端には、ピンッと張りつめた弦。 それらを支えるている長方体の土台。 「ボウガン・・・。」 なんでこんなところにボウガンが? はっ!!!これでヤツと決着をつけろということか!! 「いぃよっしゃあ!くたばれやぁぁあ!!」 ・・・ばからしい。 んな訳がない。 第一、学園内で殺人沙汰はさすがにまずいだろ。 それに、矢どころか引き金もないし。 引き金のないボウガン。 どうやって撃つんだよ。 まさか、弦に引っかけて弓のように攻撃するわけでもないだろうし。 それだったら弓を用意すればいいだけだしな。 「んー。」 「うっ・・・。」 あ・・・厄介なのが起きちまいやがったぁあぁぁ!! 「ん?きき・・・貴様!!その手に持っているのは!?寝込みを襲うつもりか!!!」 くそっ! このままだったら、また決闘とか言い出しかねない・・! こうなったら・・・!! 「ようやくお目覚めか。さっさと立て。撃ち殺されたくなかったらなぁ!!」 脅迫でもしてこいつを従わせてみせる! おっと、矢の装填場所が見えないように角度考えなきゃな。 「貴様・・・神を脅迫する気か!!」 「あぁ。例え悪魔だろうが神だろうが。おれが生きる為なら何だってやってやるさ!!!」 「"開始から5分が経ちました。貯水を開始します。開始から5分が経ちました。貯水を開始します。"」 妙に機械じみた声。 貯水?一体なんのことだ。 「"3分後、放水を開始します。この部屋が水で満たされる時間は、放水開始から10分後です。尚、解除スイッチを押した時点で放水は止まり、排水を開始します。3分後、放水を─。"」 な・・・・なにいぃいぃぃい!!!!!!
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