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車が止まり、春花がドアを開ける。
どうやら目の前にあるのが島津寮らしい。
春花「若様、最後に、こちら首領からです」
春花が差し出したのは二本の小太刀。
一振りだけ受け取り鞘を外す。
琥太「鋸刃刀…?」
切っ先と柄の付近は普通の刀だが、中間にはノコギリのようにギザキザしている。
軽く触れると油っぽいベタベタ。…使用済み?
春花「若様の母君が使用していた宝刀"小鴉"と"白梅"です。」
どうやら対になる刀でなく、元々は別々の刀…と言う事らしい。
鋸刃の小鴉を鞘に戻し、白梅を受け取り鞘から外す。
琥太「…母さんの香りがする…な」
春花「…えぇ」
名の通り白梅香の香りがする。
刀身は桜色。
小鴉に比べると神器、と呼びたくなる程美しい。
春花「あ、そうそう、流石に腰に差すのは止めて下さいね」
琥太「わ、わかってる」
鞘に戻し、足に紐で巻き付ける。
…少し長い(・ω・`
春花「…、使う時は私がお持ちしますので部屋に置いといてくだされば…」
琥太「そ、そうか。」
肌身離さず…は無理なようだった。
春花「あふぅ、真面目にしてたから疲れましたっ」
琥太「お疲れ様…」
春花「琥太様エネルギーチャージさせて貰いますね」
琥太「えねるぎーちゃーじってなんd─わぷ!」
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