恐怖

3/9
前へ
/89ページ
次へ
村を出た俺達は、道なりに歩いていた。 マイ「この道行くとどこに行くんですかね?」 マイが俺に問いかけきた。 アレス「ん~とりあえず村の次は町?」 俺が冗談混じりにそう言うと、マイは笑顔で答えた。 マイ「ふふ、アレスさんって面白いですね」 アレス「まあね、これでも漫才師目指していたからね」 マイ「凄い、ほんとですか?」 アレス「もちろんウソだよ」 マイ「もう!からかわないで下さい」 そう言いながらもマイは嬉しそうにニコニコ笑っている。 その時だった。 「きゃー!!」 突然悲鳴が聞こえた。 マイ「アレスさん、向こうです!」 マイは近くの茂みを指差すと、走って行った。 俺もマイにつづいた。 悲鳴のした所につくと、女の子がオークらしき奴に襲われていた。 しかし…実にリアルに出来ているオークだ。 特殊メイクなのか?。 まあいい、オーク何てRPGの中じゃザコだ、軽く倒していい所見せるか。 俺は買ったばかりのショートソードを抜いた。 マイも何やら呪文書の様な物をペラペラとめくり、何やら呪文を唱えだした。 俺はオークに斬りかかった。 オークは俺の剣を斧で軽く流した。 アレス「生意気な奴だな、ザコ何だからさっさとやられろ!」 俺は再び斬りかかった。 しかし、オークの斧で俺の剣は弾き飛ばされた。 アレス「え?何だよこの力は…」 俺はオークと剣を交えて、気づいた、やたらと重いのだ。 俺が剣を拾おうとした時だった。 オークが俺に斬りかかってきた。 俺は焦って尻餅をついて、反射的に顔を腕でかばった。 鈍い音がしたと思ったら俺の左腕から血が吹き出た。 アレス「え?」 俺は何が起こったかわからなかったが、直ぐに左腕に激痛が走った。 アレス「いっ!いてぇ!」 俺は血が吹き出る左腕を押さえて、のたうちまわった。 マイ「アレスさん!」 マイは戸惑いながらも、今起きている状況を理解している様だ。 アレス「痛い!痛い!」 俺は腕を押さえてもがく事しか出来なかった。 そしてオークは俺にトドメをさすべく、大きく斧を振り上げた。
/89ページ

最初のコメントを投稿しよう!

42人が本棚に入れています
本棚に追加