南蛮船

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「はい、はい、御気持ち は分かりますが、そんな 無茶は、仰らずに。 親王の身で、その様な事 出来る訳もなし」 宗久殿は立ち上がり、誠 仁親王をせき立てる様に 部屋を出て行った。 暫くたち、宗久殿は、坊 と満月と共に部屋に戻っ て来て、座るなり 「姫がよくない」 「私が?!」 「姫と関わると、皆、訳 もわからず、無茶な事を やろうとする」 「親王様、駄々っ子みた いやったで」 「よっぽど姫と一緒に行 きたかったんでしょうね 。 御供衆も手を焼いており ましたよ」 「別に、私が」 「頼んだ訳でも、そその かしたのでも無いって言 いたいんやろ」 「何よ、坊。先回りして 」 「でも何んか、なぁ、満 月っ」
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