南蛮船

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「おっ、姫姉ェ、照れて やんの」 「ぶつわよ」 「宗久殿、船の中を見さ せて貰ったが、南蛮船と はみな、この様な物なの か?」 「この様な、とは?」 「我々の知っている和船 とは、随分と変わってい る様に思うが」 「宣教師の話しでは、本 場には、もっと大きな船 も有るそうですが、まあ 、この船が大型の外洋船 とすれば、まずまず標準 。 堺に入って来る南蛮船を 参考に造らせましたから 、まあ南蛮人には当たり 前の事でも、我々には馴 染みの無い物も有ります 」 「そうだよな、船に何艘 もの舟が積んであるが、 あれは何んだ?」 「船が沈められた時の脱 出用と、港が整備されて おらず、船がつけられぬ 場所に、上陸する時に使 うそうです」 「船に舟を積む、面白い 発想ね」
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