南蛮船

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「彼らは、本国を離れ、 何ヶ月も、時には、何年 もかけて航海いたします 。 必要に迫られて出て来た 知恵と思われますが」 「姫姉ェ、さっから良い 匂いがするやろ。 この船、厨房まで有るね んで」 「船に?厨房が?」 「はい、浮いている以外 陸上の生活と何ら変わら ぬ様に出来ております。 特に船員にとっては、食 事が一番の楽しみですか らな、料理人も一流の者 が働いております。 そろそろ昼時、食堂の方 に参りますかな」 「それにしても、伏見の 様な所に、この様な船が 入るとはな」 「数年前までは考えられ ませなんだ」 「宗久殿、どう言う訳で す?」 「信長様で御座います」 「信長殿が?」
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