南蛮船

30/37
前へ
/3000ページ
次へ
「頭ではね」 「そうそう、頭ではわか っていても、姫の感情が それを許せない」 「ましてや、その現場に 行き、生で気を感じたら どんだけ暴走するか」 「あなた達、人を何だと 思っているの!」 と、言うつもりが、口に 出た言葉は自分でも意外 なものだった。 「そうね、麒麟に行って もらいましょう。 彼なら、常に冷静に対処 できるわ」 「えっ!?」 坊も満月も意外な顔をし た。 「何よぅ」 「あっ、いや、もっと反 撃して来るかなって、な ぁ」 「なぁ」 「反撃した方が良かった ?」 「うううん、素直な姫姉 ェの方が好きだょ」 「馬鹿!」 「それよりも、妖気を出 す茶器。 やっぱり、妖怪が封じら れているんでしょうか? 」
/3000ページ

最初のコメントを投稿しよう!

208人が本棚に入れています
本棚に追加