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(……っ!?)
真後ろに立たれるまで全く気づかなかった。
「なになになになにっ!何なのよもうっ!」
ソラが起きながら叫んでいる。
「…」
そこにいたのは少年。長い髪が陽に透けて銀色に輝いている。
(キレイ…でも…
なんでこんな怒ってんの!?)
あきらかな殺気を漲らせて二人を見つめている。
「ソラ様、下がっていてください」
「アリア…どうなってんのコレ?」
「わかりません、けど相当な手練です…。」
アリアの頬を一筋の汗がつたう。
(アリアがそこまで言うなんて…)
「…さい。」
『はっ?』
少年が何か言っているがよく聞き取れない。
「その子を…」
左手に持っている剣を向ける。
「離してください」
静かに、だが強く言って、アリアに向かって駆け出す。
(速いっ!)
ガァアンッ
間一髪、アリアも剣を抜くのが間に合った。
鈍い金属同士がぶつかりあう音。
(く…重っ…!)
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