プロローグ

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―オレは― 月が見える。他に星もなく、ただ月だけが輝いている。 ―こんな小さな子すら守れない― “少年”の腕には少女が抱かれている。 ―こんな力…― 周りには誰もいない。いや“いなくなって”しまった。 「…ごめん」 少年の消え入りそうな一言は、静寂のなかに吸い込まれた。 ただ、月だけが輝いていた――
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