2:夏合宿

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   今日は、山間部だというのに、本当に風もなく暑苦しい…  それなのに、桐生の周りには、見た目にも暑苦しい人だかりが… 「みんな、この合宿で少しでも桐生先生とお近づきになりたくて、必死みたいね~」 「未祐は、行かなくていいの?」 「私は、ただの憧れだから…」 「ふ~ん。」  そこへ、男子も休憩になったらしく、中原がやってきた。 「仁、お疲れ~」 「おぅ。お疲れ~」 「あ、私、お邪魔だから、失礼するね~」 「未祐、何言ってるのよ~居てよ~」 「そうだよ、俺が行くからさ。」 「うんん。暑いから、ちょっと顔洗ってくるから♪」 「…もう、気使わないでね!」 「はいはい。」 そう言うと、未祐は、去って行った。 …本当に、気使わないで欲しい…ていうか、 「仁も、皆の前で馴れ馴れしく近寄って来ないの~」 「え?ごめん。嫌だった?」 「嫌じゃないけど、周りに気を使わせるのは、ちょっとね…」 「うん…気を付ける。 でも、真紀と居たかったから…聞いて欲しい事もあったし…」 「どうしたの?  何かあったの?」   
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