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「なーにが100万?」
『うわ、結!』
購買から帰ってきた結が、パンを片手に後ろから現れた。
「彩芽、今なんか一人で呟いてたよー?
怖くて近付けなかった!」
『そこまで言わなくても・・・』
そんなに独り言、激しかったのかな。
「いや、冗談じゃん!
で?なんか元気ないね。
あたしがいない間に何かあったんでしょー。
100万円がどうかした?ん?」
『結・・・元気だね。』
「いやいや、彩芽もさっきまでバイト探しでテンション高かったくせにー!」
『あー、バイトー・・・』
そうだ。
今月は特にお金が無いんだった。
携帯代が高すぎて、お母さんに自分で払えって怒られちゃったんだよなー。
それなのに、来週は結と買い物行く約束しちゃった。
そして、来月は美容院を予約した気が・・・
そんでもってバイト見つからず。
非常にキツい。
100万。
そう、100万があれば・・・!!
『ひゃくまんえぇん・・』
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