91人が本棚に入れています
本棚に追加
また笑う新崎だが、今度は早めに爆笑を中断して、話し始めた。
「そ。
ちなみに山里、今はいくら欲しいの?」
『えー、そんな急に?
そうだなー。
もう秋だし、服も欲しいし化粧品も欲しいから・・・・100万円とか?!
なんつってー!』
もちろん冗談。
そりゃ、服も化粧品も欲しいのは本当だし、だからお金だって欲しいけど・・・
そんな限度が分からない程じゃない。
ただ、私にとっての夢のまた夢の数字を口にしてみただけ。
本当にそれだけ。
・・・なのに
「・・・・じゃあ、100万やるよ。」
少しの沈黙の後、新崎が口だけ笑いながら軽く言い放った一言。
正直、目は笑っていなかったと思うから。
『え・・・・な、何言ってんの?!
馬鹿じゃないの?!
馬鹿でしょ!
100万とか・・・冗談に決まってんじゃない。
大体、何で私が新崎にそんなことされなきゃ・・
あ、馬鹿にしてんの?』
「・・・うっせーなー。」
.
最初のコメントを投稿しよう!