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『え・・・』
今の、どす黒い低い声・・・・誰の声?
「さっきの話聞いてたー?
彩芽ちゃん。」
『な、に・・・』
黒い笑顔から、また張り付けたようなニコニコした笑顔に戻った新崎は、突然の彩芽ちゃん発言。
今まで名字呼びしてたくせに。
「これはゲームなの。
100万あげるなんて話は、彩芽ちゃんが俺に勝ったらの話だよ。」
『勝ったら・・・って、何に?』
「はー、本当に人の話聞いてないんだね。」
失礼だな、と思いながらムッとして睨むけど、新崎は相変わらず、張り付けたような笑顔で動じない。
「恋愛ゲームだよ。」
『あー、さっきの・・・』
「だから、そう言ってんじゃん。
期限は一週間。
一週間だけ、俺と彩芽ちゃんは付き合って、その間に俺が彩芽ちゃんを好きになったら、彩芽ちゃんの勝ち。
彩芽ちゃんが俺を好きになったら、俺の勝ちで、彩芽ちゃんが負けって訳。
理解しましたかー?」
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