第一章『麻帆良学園』

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「グラナ君、か。高畑・T・タカミチだよ。よろしく」 高畑は手を差し出し、待つ。グラナは数秒の後、 「お、おう。よろしく」 ぎこちない動作で握り返した。 ……これが、握手か。 自分にとっては無縁の動作だったが、今こうして出来るとは、正直思わなかった。 「ふむ。お取り込み中の所悪いのじゃが、良いかの?」 「すいません、学園長」 構わんよ、と妖怪モドキが言い、グラナに視線が向く。 「で、ジーサンよ。俺に何を訊きたいんだ? 話すことは全て話したぜ」 「ふぉっふぉっふぉっ。何、簡単じゃよ。お主、随分と腕が立つようじゃから、──どうかのぅ? アルバイトをやってみるというのは」
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