第一章『麻帆良学園』

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「サクラザキも警備員だったか。まあよろしくな」 言ってから一瞬。間を空けて手を差し出された。 「あ、はい。宜しくお願いします」 握手を交わす。 手が大きく、ガッシリしているため、自分が子供だと自覚させられる。 ……それにこの筋肉、尋常じゃない……!! 服装が和装だからか、ハッキリとは分からない。だが、手の感触から大体は分かる。 「あー、そろそろ手ェ離してくれるか?」 「え? あっ、はい! すいません!!」 顔を赤くしながら手をパッと離し、ふぅ、とグラナが息を吐いた。 「す、すいません。あまり年上の方と握手をする機会が無かったので……」 と口ごもる。 チラリとグラナを見るが、特に困った様子ではない。安心し、内心ホッとする。
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