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なんてこった…………。
「どうした、大ちゃん?」
「こいつ、実は女だったらしい…………。
しかも、17歳のうら若い乙女と来たもんだ」
「なんだと…………!?」
「僕、って一人称を使ってたから、てっきり男なのかと思ってたんだが…………」
「し、しかも、ボクっ娘属性だって…………!?」
………ん?
エバンスの様子がおかしい。
あ、良く見たらリーもだ。
「聞いたか、リーよ………!」
「ああ、しかと聞いたぜエバンス………!」
「ボクっ娘を…………」
「リアルで見られるなんて…………」
「俺達はなんて幸せなんだ!」
「俺達はなんて幸せなんだ!」
…………こいつら…………。
『ねえ。君のお仲間、なんて言ってるの?』
……………ああ、純真な目だ…………。
『いや、大丈夫だ。
あいつらは、頭がパーなだけだから』
『ああ、可哀想な人達なんだね…………』
一応場をわきまえたのかひっしと抱き合って静かに涙を流す二人を、俺と雪華はイタい子を見るような目でしばし眺める。
『………で、雪華よ。
物は相談なんだが』
『ん?何?』
『お前、俺達の側に着く気はあるか?』
『………どういう事?』
『詳しくは雪華が仲間になるって決めてくれた時に話すが…………。
俺達は、北朝鮮軍をここから追い返そうと思ってる。
その為の手伝いを、お前や、お前と同じような境遇の奴等にして欲しいんだ』
そこまで言って一旦切ると、雪華は俺にニヤリと笑って言った。
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