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『えっと、あったと思います。
向こう(北朝鮮)の人が二人、AK47持ちで扉の前に立っていて、私が近づくと否応なしに銃口を向けられました』
やっぱりな、ドンピシャリだ。
『間違いない、捕虜収容所はその先だ。
機甲部隊が来る前に突入してしまおう』
俺はエバンスとリーに向き直る。
「二人とも、これからの方針が決まった。
今から20分後、混雑に乗じて司令部施設へ潜入、捕らえられている民間人を含めた捕虜の救出を行う。
恐らく何十人、下手すりゃ何百人単位で存在してる筈だ、出来るだけスムーズにやりたい」
「ちょっと聞きたいんだが、ハニービー?」
「ん?何だ、オリックス」
「その時間設定だが、どうして20分後なんだ?」
「ああ、それか。
今からおよそ20分後、敵の機甲部隊がここに到着する。
所属兵は全員、整列して出迎える予定になってるらしい。
恐らく、それなりの階級のヤツが来るんだろう。
とすれば、いろんな所を巡回してる兵士はいなくなるし、いなくなれば穴が開いてそれこそ幾らでもルートが描けるようになる筈だからな。
それに乗じて敵司令部を制圧し、捕虜を解放。その後、戦車隊の撃破に移る」
「分かった。
で、肝心のルートは?」
俺は地面に地図を広げ、説明する。
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