序章:幼い相棒

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  「東西179mをヨコ、南北215mをタテとして、 まず第一ルート、兵舎の裏を抜けていく案だ。 兵舎の裏を南下すると、武器弾薬庫、糧秣貯蔵庫がある。 その先にタテ30m×ヨコ110mの射撃訓練施設が鎮座してる。 外観図によると、それと塀との隙間がおよそ3m開いている事が分かった。 その隙間を東に走ると、ドンピシャで司令部の裏手に出られる。 後は建物内へ侵入、収容所を目指す、というルートになる。 次に第二ルート、格納庫の裏を行く案。 機甲部隊が到着する前に正門前を渡りきり、東に並ぶ格納庫群の裏を南下する。 敵に見つかる危険性の高いルートだが、上手くすればC4を仕掛けながら来ることが出来る。 リスクは高いが、メリットはでかい。 ………さて、どうする?」 じっと外観図を見つめていた二人が、同時に顔を上げて言った。 「第一ルートがいいと思う」 「第一ルートがいいと思うぜ」 いつ見ても息が合うなこいつら。 ま、俺も同意見だが。 「よし、三人一致で第一ルートに決定する。 出発は15分後、機甲部隊が来る直前だ」 「OKだ、俺は死にたかねぇ」 「了解。俺も同じだ」 ………さて、残り15分。 簡単にM110とSG550のメンテでもしておくか。 ジャム(装弾不良)ったら泣くに泣けないからな。  
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