第百十二章 四大勢力

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 その装甲の名は阿修羅掌。現役時代の第一世代ASドライヴ搭載者候補である雲居仁の駆る阿修羅掌零式を基盤にして作られたガントレット型の装甲の阿修羅武装で、武装内部にASプロトドライヴを搭載している。  他にも、八式解放によって阿修羅掌八式解放へと切り替えるシステム、拳打に乗せて極太の粒子ビームを撃ち出し、肘関節からAS粒子を噴出剤として拳打を加速させる事も可能な、近接格闘を重点的に想定した武装だ。 「止めて下さいよ。貴方が狂化すると、止めるのに色々と面倒なんですから」  藤黄色の大鎌を振り抜いてアブソルートロウの首と四肢を一つ残さず切り落としながら、諭す様に言うのは一人の少年だった。 「えぇー、駄目かなぁ?」  蓮が残念そうな口調で確認する様に尋ねて来るので、その少年は窘める様に言う。 「駄目ですよ。僕は一向に構いませんが、歩様はこう仰ると思いましたので」  雲居家の嫡子を諭す様に言うその少年は、穏やかそうな表情と口調をしている。だが、彼が狂化をしたらしたで、それはそれで面白いとでも思っているのか笑みが滲んでいる。  その少年は、ウェーブの掛かった艶のある短い藤黄の髪に砂漠を彷彿とさせる藤黄の虹彩を持つ瞳、雪の様に白く透き通った肌に美しい端正な顔立ち、その身に膝まで丈のある漆黒のロングコートを纏っていた少年だった。  彼の名は土宮静久。四大貴族守護二家の一家である土宮家の御曹司のミュータントの少年で、ミュータント管理局に務める管理局近衛兵の一人にして、補給部隊の副隊長を務めている。そして、藤黄の支援者と謳われる程の実力者である。  静久の特殊能力は主に二つ。体内に搭載された特殊基幹ASプロトドライヴから精製されるAS粒子を駆使する能力と、阿修羅鎌と呼ばれる藤黄の鎌を具現化して操る能力を持っている。
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