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翼の両隣の双子、柏木太陽(カシワギ タイヨウ)と柏木天(カシワギ ソラ)の怒鳴り合いは席についてからも続行し、入学式が始まるまでに終わらなかったため、先生からの一喝で強制的に終了された。 今は校長の話。だが、聞いている者は半分以下だった。聞いている生徒が少ないのも無理はなかった。 翼が入学した学校は、バスケどころかスポーツすべてが無名の高校、市立兼城高等学校。地元でも有名な、不良学校だったからだ。 左隣にいる太陽も校長の話なんて全然聞いてはいない。それどころか、翼に話しかけてきた。 「なぁ、俺柏木太陽って言うんだ!お前は?」 「あ、秋津翼」 「翼かぁ!お前もバカなのか?俺さー不良じゃないんだけどバカでさー入れるのここくらいしかなかったんだよなー」 「オレはそこまで頭悪くないけど、近場でここしかなかったから。オレがバスケ出来るとこ」
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