三題噺 1

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俺は田舎から送られてきたリンゴを一つ手に取り、そのままかぶりついた。 シャキッとした歯ごたえ、ジューシーな果汁、さすがじいちゃんの育てたリンゴだ。今度お礼に何か送ってあげよう、そう思った。 ―――ガキィン! 口内から鈍い音が響く。 さらに、口の隙間から、血が流れ出した。 ――なんだ、これは。 手のひらに食べかけのリンゴを吐き出して、確認した俺は、絶句した。 リンゴの中に、五寸釘が混じっていた――。 ははっ、じいちゃんのやつ、手の込んだイタズラしやがって、怪我したらどうするんだ、怪我したら――― 五寸釘なんてものを飲み込んで、怪我で済むわけ無いじゃないか!! 殺そうとしたんだ、じいちゃんは! 俺を――!! 咆哮、錯乱、狂気!! 気づいたら俺はエレキギターを掻き鳴らしていた。 ―――じいちゃん、聞いてくれ! 俺の魂の叫びをっ!!
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