牽制

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「ふぁ~、寝よっかな」 空はビデオを見ていたが、眠くなったから床に着く。 「おやすみなさ~い」 布団を被るが 「…瑛太さんに見て欲しかったな」 今日の事を思い返す。 空は入学式の前日、 瑛太に入学式を見に来てくれと頼んだ。 それを承諾してくれて とても喜んだ。 なのに、 海兄に邪魔された。 しかも、膝枕までさせていた。 陸兄は許したらしいが、許すと言ったが、本当は許していない。 膝枕を見た瞬間、 海兄に殺意を覚えた。 『俺のに手を出すな』 そう思った時、 俺は本気で瑛太が欲しいんだ。 と空は思った。 「海兄にはもちろん…絶対に海兄にも負けない!」 心に誓って、睡魔には勝てずに眠りに着いた。 それぞれの思惑、 それぞれの感情、 これらを瑛太が知った時、 瑛太はどういう対処をするのか それはまだ判らない。  
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