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「あきらめんの?」
ふいに向けられた瞬の疑問に、爆笑の渦は影をひそめ、優奈は「んー」と考え込む
同じく考える瞬だが、そんなに時間もかからず、表情は穏やかに前を向く
「…俺、あきらめられないような気がする」
「あ~あたしも~」
ふわりと優奈が言葉を重ねれば「だよなー」と笑顔を見せる瞬
相手が高嶺の花だとか、関係なくて、ただ単純に好きだという気持ちは、フラれたからといって簡単に消えてなくなるもんじゃない
ただ諦めが悪いだけともいえるけど
いつのまにか真っ暗になった教室の真ん中で、
二人は真っすぐに見つめあっていた
ついさっきフラれたのが嘘のように
もうフラれたことなんて忘れて、なかったことにして、四次元ポケットにしまいこんで
同じ日にフラれた連帯感?
でもまだ諦めたくないのは、同志がいるから?
「ねぇ、どっちが先に想い人と付き合えるようになるか、競争しない?」
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