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颯姫side
あたし、片桐颯姫が保坂遥くんを好きになったのは、入学式の一週間後でした。
「颯姫ー!」
「なに?」
親友の佐野ひかりが話を持ち出したのは、朝、登校してたとき。
「ねえ、同じクラスの保坂遥を覚えてる?」
「ああ、窓側の一番隅の人?」
なんとなくだけど、覚えてる。
周りは、みんなクラスに馴染もうとしてるのに、保坂くんは、じっと窓の外を見ていた。
「その保坂くんがどうしたの?」
「実はね、色々噂があるんだよ」
「噂?」
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