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「…う~…」
さっきまで泣いてたせいか目を真っ赤にしながらそのガキは唸った。
辛うじて歩けはするもののまだちゃんとした言葉は無理らしい。
…全く、面倒くせぇ
やちる『お腹空いてるのかな?』
一角『これくらい、ちっさいと何食わしていいか分かんないっスよね?隊長。』
その場に居た、斑目、綾瀬川、やちるの視線が俺に向けられる。
剣八『…やちる、お前卯ノ花ん所行って来い』
卯ノ花なら何かしら分かんだろ。
何時ものように返事して走ってくやちるを見てから未だ俺の服を離さないガキを見た。
「…う…あ?」
剣八『なんだ?』
「…うー…うー…」
一角『抱っこ、じゃないっスかね?』
剣八『……』
空いてる方の手で必至に俺の腕を掴もうとする様子を見れば言われなくたって分かる。
「…ぱぁぱ…」
剣八『ちっ……』
俺が抱き上げるとそのガキは嬉しそうに笑いやがった。
弓親『…完璧になついてる、みたいだね』
一角『だな』
剣八『……おい斑目、綾瀬川。』
一角『はい?』
弓親『何か?』
剣八『ガキ用の寝床、用意しとけ』
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