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なんで連れて来たか?
んなもん、俺も聞きてぇよ。
大虚を倒す時たまたま居たのがコイツでコイツの母親は俺の目の前で殺された。
情け?
知らねぇよ。
いつかは現世に帰すんだ。
ほんの数年だ。
剣八『おい、ガキ』
やちる『ガキは酷いよ、剣ちゃん』
弓親『どうせなら名前をつけてみたらどうです?』
剣八『……』
「あ~…う~?」
いつの間にか寝床は出来て…
いつの間にかガキは起きてやがって
そして…一枚の花びらを手に握り締めて俺の膝に座った。
弓親『それは桜の花びら…』
やちる『いいなぁ剣ちゃん。…それこの子からのプレゼントだよ?』
一角『だったら“桜”なんて名前はどうっスかね?』
弓親『たまにはいいこと言うね一角。僕もそう思った』
やちる『さっすが、つるりん♪ね、剣ちゃん“桜”にしよーよ』
「や、…うー…」
名前の話をしている回りを見てコイツは俺にしがみついた。
まぁ、嫌なんだろ…名前が。
剣八『確かに名前がねぇと不便だな…』
やちる『でしょー?』
剣八『……』
ガキの顔をジッと見るとコイツはニコッと笑った。
剣八『…おうひ。』
「…うゆ?…」
剣八『桜の妃って書いて、おうひだ。』
首を傾げるガキの頭を撫でてその場に寝転がる。
剣八『来い、桜妃。』
「う~ぃ♪」
明るく手を上げて返事をしたコイツの名前を気に入らないなんて奴ァ一人も居なかった。
「ぱぁぱ、」
剣八『……』
やちる「あ、剣ちゃん否定しなくなった~♪」
剣八『うるせぇ…』
やちる『良かったね♪ひっちー』
剣八『…ひっちーは止めろ』
やちる『いいじゃん♪』
こうして俺達十一番隊の子育てが始まった。
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