204人が本棚に入れています
本棚に追加
(お、落ち着け。まずは深呼吸して気持ちを落ち着かせろ!)
「どうかされましたかな?」
「いえ…何でもございません。お手合わせの件、了承致しました」
「おぉ!では早速」
勝家は腰に差していた刀を抜くと隙のない構えをとった。
俺は気絶している山賊の刀を少し拝借し、剣道の時のように構えた。
「流石は空殿!隙の無い良い構えですな」
「勝家殿こそ良い構えです!」
ジリジリと間合いを詰めていく…。
まだ何もしていないのに額に滲む汗。
五感が研ぎ澄まされていく。
空はこの緊張感に何とも言えぬ快感を覚えていた。
その時、勝家が動いた!
勝負は一瞬だった…。
勝家は刀を振り下ろす…
目にも止まらぬ一閃。
空はかすりながらもそれをかわし、そのまま勝家の刀を弾き飛ばした。
空は刀の先を勝家に向けた。
「参りました…。私の完敗です!」
空は刀をしまって
「偶然ですよ!!もう一回やったらどうなるかわかりません」
「まぁその話は置いておいて早速行きましょうか!」
「えっ!?どこへですか?」
「清洲城ですよ」
最初のコメントを投稿しよう!