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おかあさんがいなくなって
ぼくはひとりぼっちになった…
おかあさんはぼくがさんぽにいっているあいだににんげんにいじめられてた。
ぼくがかえってきたらおかあさん―
ちだらけでたおれてた…
ちのにおいがたくさんしてもうぼくをなめてくれなかった…
あれからずっとひとりぼっちだった…
おかあさん…
あしたがくるとくさくなっていく―
よんでもなにもしゃべってくれない…
ぼくはさみしくてさみしくてずっとないてた…
きょうはあめがふってる…
‐つめたいよ…さむいよ…‐
ぼく…どうなるんだろう…
ガサッ
!きゅうにくさがゆれた。かぜじゃない、だれかいるの?
「猫ちゃん…大丈夫?」
きみはだぁれ?
「ずぶ濡れだよ…うちにおいでよ…ねっ…?」
おんなのこがぼくにてをのばしてきた―
‐いやだっ!にんげんこわいっ!‐
ガリッ
「痛っ!」
あっ…ぼくおんなのこをひっかいちゃった…
「……」
パシャパシャ
おんなのこはぼくにかさをさしてどっかにいっちゃった―
‐やっぱりにんげんはいじわるなんだ…‐
おかあさんさみしいよ…
「猫ちゃんっ!」
‐えっ…‐
さっきのおんなのこがまたもどってきた…
こんどはてにみるくをもってる…
「うちから持ってきたミルクだよ…。
お腹空いてるでしょ…?
飲んで…。」
ぼくはみるくをのんだ。
あったかくてあまくておいしかった…
「…こんなに小さいのに…うちにおいで猫ちゃん…」
このおんなのこのなでるてはとってもあったかかった…
ぼくはさみしくてうれしくておんなのこにしがみついた…
そこはあめがふっているのをわすれるくらいあったかくてあんしんできた…
ぼくはいばしょをもらった…
もうひとりぼっちじゃない…
だってぼくにはあたらしいかぞくがいるから―
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