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「ごめん・・・迷ったみたい」  パーティ会場である目的のホテルに、俺は辿りつくどころか、どうやら全く別の場所へとやってきてしまったらしい。  電話越しの相手が、怒りと呆れを含めた叱責を送る。  兎に角、急いで当初のホテルへと戻らなくては。  どうりで見慣れなさすぎる年齢層の高い顔ぶれに、雰囲気だと思った。  だが、出ようとした矢先に会場の扉という扉が閉められた。  どうやら【宴】の始まりのようだ。 「すみません。出たいんですけれど」 「・・・」  少しだけでもと声を掛ければ、ギラリとやけに厳つい強面の男が無言で見下ろす。  終わるまでは開けない意思表示をされては仕方ない。  なるべく邪魔にならないように壁の隅へと荷物と共に移る。  それにしても、ここは一体何の会場なのだろう?
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