黄昏時は大人に変わる

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―――三年前――― 大学二回生の私は、昨年 アパートの近くにできた 洒落た佇まいで敷居の高そうな雰囲気のBARに『街角探険!』などと称して、友人数人と乗り込み、それぞれ自分好みのバーテンダーを見つけ、 目にハートマークを並べながらそのBARに通い詰める日々を送っていた。 その当時、一回生の頃から続けていた駅前ビルの靴店でのバイト代の殆どを 背伸びしたお洒落と そのBARの アルバイトバーテンダーの 2コ上の速水クンに会うために 費やしていた。 速水クンは、同じ区域に所在地を置く国立大学の三回生だった。
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