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さっきまでのテンションはどこへやら、深刻な空気が流れた。
『俺の会社の外国人、チャックが誘拐された…俺は彼が立てた企画の仲間だった。何か裏があるらしい。そこで動いてくれたのがあんたの組織、ってわけだ』続けて
『その企画ってのが「日中貿易制限」ってので、うちの会社は全国でも有数の貿易会社なんだけど、中国との貿易を制限して、リスク、費用を軽減しようって企画なんだ。それを考えたのがチャックだったんだ。チャックは会社から信頼されていて、彼の企画はいつも奇抜で採用されていて、今回の企画も彼がリーダーだったんだ』
つまり、中国の政府が絡んでいる?それか輸出してる物や何かが?シャガールは考えた。『タカ。キミモ狙ワレル危険ガアルネン。サッサト保護シテヤルカラツイテコイヤ』
ここにいればタカも企画の参加者。狙われてもおかしくないとよんだ。
その時!
『ドンドンドンドン!』
ドアの叩く音。まさか…『タカ、カクレテイロヤ』
タカを押し入れに隠れさせ、シャガールは銃を手に静かにドアを開ける…
『なんだ…モーリアスか』
モーリアス。彼は秘密組織『セ・グァール』のリーダー。
『タカに話は聞いたか?どうやらアメリカ政府も関係しているらしい。ここにいては危険だから、日本にセ・グァールの支部がある。まあ日本人はいないが安全には間違いない。今から行こう』
押し入れから出たタカ、そしてシャガールとモーリアスは、神奈川にある隠れた事務所。セ・グァール日本支部へ向かった…
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