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「あー。あの時の」
俺、レイル=ローレンスは屋上で出くわした新入生、シリル=マクシントの説明を聞き、彼女のことを思い出した。
どうやら俺にお礼を言いに来てくれたらしい。
黒のマントとフードだけで人って探せるものなんだな。等と俺が考えていると
「その節はどうもお世話になりました」
彼女は俺の目の前で深々とお辞儀をしていた。俺と同じ茶髪で茶色の瞳、そのことからわりと印象に残っていた。
「どういたしまして。まぁ通りかかっただけだけど」
俺は何と言って良いかも分からず、とりあえず思ったことを口にする。何だか分からないが気恥ずかしく感じた。
「どうしたんですかレイル?」
やばい。とりあえずやばい。そう思った。
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