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後ろから呼び掛けられ振り返ると、声の主であるジル=ルーベルトと、その姉、シルフィが立っていた。ちなみに二人は黒髪黒目の双子。
「いや、まぁ色々あって」
はぐらかした理由も色々ある。大部分は激しくおちょくられると判断したからだ。
「いろいろって、何?」
シルフィがジルの後ろから顔を覗かせ尋ねる。俺に聞いても無駄だと悟ったのか、その視線は俺では無くシリルへと向けられていた。
「え…?あっ…」
シルフィのその行動の意図に気付き、俺は何とか止めようとするも
「私が変な男に襲われているときに助けてくれたんです」
ダメだった。「へぇー」と声をあげるシルフィ。にやーっと笑みを浮かべるジル。ただ立ち尽くす俺。
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