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「良いのか?そんなことしても…」
痛みが治まったのか、男は歪な笑みを浮かべながら、片手をぷらぷらとさせつつ、まるで誇示するかのようにもう片方の手に炎を灯しました。
「うーん。まぁ、大丈夫」
依然としてふざけた調子の黒づくめの彼。全く構える様な素振りさえも見せません。
「この野郎が!」
その態度が癪に触ったのか、男は拳大の炎をこちらへと放ってきました。果たして危ないのでしょうか………見た目は頼りないです。
「な…」
案の定、というべきでしょうか。その炎は黒づくめの男が放出した灰色の魔力で掻き消されました。……灰色?
「学園とか通ってた?……そんなわけないかな」
黒づくめの男が口を開きます………惨劇の、始まりでした。
ひたすらローキック、ローキック、ローキック。最後にハイキッ……いや違いますね。頭部へサッカーボールキックでした。
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