第1章 ~約束~

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あの約束を交わしてから、やっと15年がたった。 約束の…年。 遠くへ引っ越してしまった彼女は この約束を覚えているだろうか…。 なにしろ5歳の時の約束だしな。 覚えて…ない、かもしれない。 それでも、とりあえず希望だけは捨てないでおこう。 彼女は…、茜は、きっと来てくれる。 信じてる。 俺が15年間、想い続けたあの少女はきっと…きっと来てくれる。 今日は その約束の日。 そして、俺の誕生日。 俺は はやる気持ちを抑えて ゆっくり、『約束の場所』へ向かった。 …慌てて走ったりして、せっかく用意した茜へのプレゼントを落としたりでもしたら大変だしな。
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