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…ようやく、秘密の場所に着いた。
そこは、小さな崖になっていて目の前にはあたり一面 海が広がっていた。
船の【ボー…ッ】という 、のんびりした汽笛の音や、うみねこの声、そして爽やかな波の音が交じり合い、夏の交響曲になる。
その『交響曲』が絶えず聴こえるなか、俺は茜を探しまわった。
…しかし、誰もいなかった。
誰ひとり、いなかった。
まだ早かったか、と思いながら 俺はとりあえず、しばらくここで茜を待つことにした。
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