No.Ⅰ

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「えっーと、私の名前は………あっ!あったあった!C組!C組だよ!」 校舎前に張り出された掲示板にて、やよいは自分の名前を見つけるとはしゃいでみせる 「わかった、わかった」 それを軽くあしらおうとする透夜だったが じー……… やよいがその顔を覗き込んでくる 「何だよ?」 「透夜は………何組?」 「A組」 「まっ、また違うクラスなんだね………」 まるで携帯を水の中に落としたかのように落ち込むやよい 「…………冗談だ。俺もC組だよ。ってか、目で追ってるときに分かるだろうが?」 「えっ、ほんと!」 すぐにぱっと顔が輝く。というか、いい加減パターン的に透夜が冗談をいってくるということがわかりそうなものだが、そこはやよいという少女。恐らく永遠に人の言葉を間に受けて損するだろうなという事をなんとなく透夜は感じた。それはさておき 「わー!高校生活初日から幸先いいね!」 「ったく、なんでそんな嬉しそうにできるかね?たかがクラス分けだぞ?」 「たかがじゃないよ~?クラス分けだもんね~」 「なんだそれは?」 二人はそんな会話をしながらさっさとC組の教室に向かう。と 「おーっす!お二人さん」 後ろから男の声がかかる。振り向くと、そこには線のほそい長身、髪は金髪に青が混じったメッシュ地、耳にはピアスをつけた、いかにもな男子生徒がいた かれはごく自然な感じで 「久しぶりやな!」 とそれはもうにこやかに話かけてきた。それに対して透夜は 「なんだ?馴れ馴れしいな。どちらさんですか?」 と淡白に言い放つと、くるりと背を向けて再びC組に向かおうと 「ええっ!忘れてしまったの?この僕を!?そんなぁっ!あの青春時代はいったいどこへっ!?」 「あ~………。気持ち悪い」 ぼそりというと透夜はその場を後にする 「放置ですかい!?」 「はぁ………、なんだよ。明人(あきと)」 まわりに迷惑になるので仕方なく声をかける事にした透夜。その瞬間、がばっと体を起こし 「やっぱり覚えてくれてたんだね!宇宙人に記憶を消された訳ではないんだね!」 涙とか鼻水とかいろんなものを流しながら目をきらきらさせる男子生徒 「ああ、うざい」 「明人くん。おはよ~!」 「おはようさん!やよいちゃん!」 「無駄に元気がいいなお前ら」 透夜はめんどくさそうにいった
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