No.Ⅰ

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彼の名は明星明人(みょうじょうあきと)。透夜達とは中学一年からの知り合いにある。その彼は名前どおりに妙に明るく、そしてうざい。その割合は明るさ3割、うざさ7割であるというのは透夜の見解である。そのうざったいオーラの彼は“どこか閉まらない変な格好”をとるとびしりと指を突き出し 「ちなみに僕もC組だ!」 と、特に誰もきいてもいないことをいって聞かせた 「そうか。よかったな。じゃあ俺たちはこれで」 透夜はそれだけいうとくるりと背を向けて歩きだした 「ちょっと待とうよっ!一緒のクラスなんだから一緒にいこうよっ!」 ショックを受け半ば半泣きの明人はその背中を追う。が、 「たばらっ!」 何者かに背後から跳び蹴りをくらい地面に沈んだ 何事だ?と透夜はそちらに目を向ける 「先ほどの話は………聞き捨てならないんだよ!」 そこには何故か怒りを露わにした背が低いというよりも“ちっこい”女の子がいた 「あ~………、お前は?」 「『瑠衣(るい)』は、『瑠衣』だよ!C組の所属の新入生、そんでもって対人インターフェイス型のアルタ人なんだよ!」 少女は鈴の音のようにやけに高い声を放って矢継ぎ早に次を続ける
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