第一章

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ふぅ…っと未来が小さくため息をつく。 僕に聞こえないようにしたつもりらしいが、僕にはちゃんと聞こえていた。 だって、未来が落ち込んでいないか気にしていたから…。 「ユウくん、バス来たよ。」 「え?あぁ…。」 未来に服の袖を引かれ、僕らはバスに乗り込んだ。 制服姿のカップルがたくさん乗っている。 手を繋いだり、寄り添ったり。 でも僕はできなくて、未来の隣に静かに座っていた。 未来、ごめん…。 カップル達を羨ましそうに眺める未来を見て、僕は心の中で未来に謝った。 .
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