二十四. それからのこと、これからのこと

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二十四. それからのこと、これからのこと

「行ってきま~す。」 「おう、気をつけてな!」 「行ってらっしゃい」 マンションのドアが勢い良く開いて、父が見送る。 新しいお母さん・・ 雨宮先生が僕の新しいお母さんになっていた。 あの事件から2年が経った。 僕は受験も無事通過し、高校1年生。 父と先生、僕の3人暮らし。 来年の春には弟が出来るらしい・・ あの事件以来、僕は人と分け隔てなく接するようになっていた。 それまでの母親を亡くしたコンプレックスなど何処へ行ったかというくらいだ・・ 学校へ行く道中、病院の脇の公園をチラっと観た。 あの時のことが思い出される・・ まばゆい光の中、垣間見た母の姿・・ 彼女の姿・・ やさしかった二人・・ あの後、僕は奇跡的に助かった。 疲労困憊していた僕を見つけた父と雨宮先生が病院へ運び込んだのだ。 父にずっと「母の声」が心に鳴り響いていたという・・ 僕は3日間くらい意識不明だったそうだ。 そう、 母がずっと見守ってくれていた。 それだけで幸せな気分になれる。 そこに居なくても、 姿が見えなくても、 心は通じている・・ 僕の心の中に生き続けている
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