1、魔法使いになりたい

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「鶴組は、少し残って…」 葵さんが、お姉ちゃんのマイクを持って静かに言いました。 「どうしたんですか?」 お姉ちゃんが不思議な顔をしてみます。 「あなた達、期末テスト、赤点とってないでしょうね…」 お姉ちゃんが、少しあわてながら聞くと、いつも無表情なのになんだか嬉しそうに聞きました。 「今回も簡単だったわよ?かの?きゅうにどうしたのよ?葵」 猫耳メイド服姿のさくらお嬢様がお尻の尻尾をふりながら、腰を持って余裕そうにいいます。 隣の巫女服をきた双子のかのお嬢様、なに?という顔で、葵さんをみてきょとんとして無言で頷きます。 「そ、そうだよ、余裕だよ誰も赤点なんてしてないよ、ねぇ、マイマイ?」 ふつうの制服のままの美空 玲未がいいました。 「私、今回、初めて赤点とらなかったんですよ!葵さんが勉強を教えてくれたからからです、ありがとうございます♪」 そういえばお姉ちゃんテスト私の中等部まで見せにきました。 今年も、赤点とらないように必死で勉強していたようでした。 「と、泊まり込みで来てくれましたよね…その…初めてだったのでうまくできませんでしたけど…」 「基礎から教えたらスポンジみたいに覚えていくんだから…教えがいがあるわ…夜は、ぎこちなかったけど」 「え!マイマイ赤点ないの?勉強するんなら私もよんでよー、って夜這いでもされたの?」 顔を真っ赤にしているお姉ちゃん…一緒にいたから雰囲気がすごくいいので少し妬けました。 ひなの勉強もみてくれたから文句言えませんが… 「変なこと言わないでよ…ひなと葵さんと一緒に同じベットで寝ただけだよ…」 もじもじと葵さんを見つめる…う~妬ける…お嬢様たちは、上の空で二人を見ています。
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