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声がきこえました
泣いているような気がしました
何があったか知りませんが
理由はききません
ただ僕で拭いて下さい
その目から零れた涙を満足いくまで
僕は濡れないタオル
落ち着いてきたかな
僕のことは気にしないでね
あなたの涙をなくすのが
僕の存在意義
だから僕で拭って下さい
その目に溜まる涙がなくなるまで
僕は濡れないタオル
人間生きていれば
悲しいことはきっとある
泣きたくなることもある
だから覚えていて欲しい
そして思い出して欲しい
僕に出会ったこと
僕の使い道
最後に僕を見て欲しい
その目にあった涙はもう残ってないはず
僕は濡れないタオル
さようなら
またいつの日にか
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