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その日、彼女は一晩を外で煙草をふかしながら過ごした 街には灯りが見つからなかったからだ さっき入った酒場も彼女が店を出るのと同時に店閉まいしてしまった 人は全く歩いていない そんな街で彼女は一晩を過ごし夜が明けると同時に宿をとった ベットと木造のテーブルが一つあるだけの質素な部屋だった おまけに窓もガタがきていて開けずらい状態だった 彼女はこうして一ヶ所に身を置かず旅をしながら生活をしている 服は基本黒ずくめ。黒のシルクのYシャツに黒のダメージジーンズに黒のトレンチコート黒のエンジニアブーツ 髪は銀色で腰まであり、後ろで一つに束ねている 彼女の本名は海崎 魁羅 (うみさき かいら) 田んぼや畑しか見えないような田舎に生まれ 両親は彼女が5歳の頃 道に置き去りにした 手にいっぱいのお菓子を持たせて… そうして道を彷徨っているところを警察に保護され幼少期から少女時代を施設で過ごした 父親も育児には無関心で何かと理由をつけては彼女に傷を負わせていた そのため幼かった彼女の体には無数の傷跡があった 年齢は不詳 ただ肌が異様に白く瞳(め)はグリーン。 まるで外見はハーフのようだった そして何より彼女は “極度のヘビースモーカー”
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