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ー中川愛美ー6歳.夏
「なんで遠いところに行っちゃうの?」
「お父さんの仕事で遠くに行かなくちゃいけないんだ。」
「また…あみのところに、戻ってくるよね?あみの旦那さんになってくれるよね?」
「うん。ぼく、必ずあみちゃんをお嫁さんにするから!」
泣きながらも、必死に自分の想いを告げた6歳の夏。
それがあたしの初恋だった。
神様は意地悪だ。
あたしの初めての感情を、いろんな気持ちを、全てを忘れるようにした。
もう逢うことなんてないと思ってた。
今日のこの日まではーー…。
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