流れ星に願う

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三日月が高く光る。 月光が照らすクリスタルギルドの外壁に、小さな影が二つ。それは屋上を目指して登って行く。 「もうすぐよ、滅花」 先を行く影が後に続く影に言う。 「中からは行けないの?そうちゃん」 後の影も返す。 小さな影二つ―創花と滅花の双子は外壁を登っていた。 今夜は流星群が見られる。そう聞いた創花が見に行きたいと言い出したのだ。 「階段、見つからなかったのよ」 創花は排水管に手をかけながら言う。 だからってどうしてこんな危ないことを、と思わなくもないが、いつものことなので何も言わない。姉の性格は十分承知しているし、自分達にとってはさほど苦ではない。
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