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「…………??野山、お前……どうした?」
これはもしかして、メイドが好きなことによる禁断症状だろうか。
俺の父親も、ライブとか握手会とか行った時ヤバかったけど、その名残だろうか。
「……いや。ホントに……何でも……ねェから……」
「……そうかぁ?」
どうしよう。友達が本格的にメイドに目覚めて、メイドを見てハァハァ言って、ついでにストーカーに発展する前に止めた方がいいんだろうか。
「……そういや、望月。あんたの父親って、どんな人……?」
「え゛?」
何て答えにくいことを聞いて来るんだこやつは。
……どうしよう。アキバ系アイドルの大ファンで、ピチピチのTシャツを来て、脂肪を揺らして汗を振り落としながら、アイドルに向かってラブって叫んでるって言っていいのかな……。
「面白い人だよ」
悩んでたら、久保田が無難な答えを返してくれた。
そうか。そう答えれば良かったのか。
「……ふゥん……。……いいな……」
「…………?野山の父親はどんな人?」
「……偉大な人さ。大きな会社をいくつも持ってて、あらゆるジャンルで人気の商品を売り出してる。けどそれに驕ることなく、常に他人に腰を低くして接してる」
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