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   少女はくるりと振り返り 部屋を見渡す。 決して広いとは言い難い 1LDKの殺風景な 部屋からはあまり 生活感は感じられ無い。 部屋にあるのは本当に 必要最低限の家具だけだ。 そして大体の家庭では 母親の見送り、又は 「行ってらっしゃい」 という一言を聞いて家を 出て学校へと出席する。 世間はそれが普通だと言う。 だがその様な行為は この家には存在しない。 何故ならその言葉を彼女に 告げてくれる人間が 居ないからである……。
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