再会

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「このままじゃ……マズイ。……取り敢えず作戦……は中止だ」 誰にも聴こえないような低音の独り言を呟くと、アイズは地を蹴りそのまま右手を前方へ向けた 右手から風の刃が発し、宙にいるアイズは反動で勢い良く後方へ吹き飛んだ そうすることによって弾の雨から、そして砂塵のドームから逃げ出すつもりだ 後方から強い風を受けながらも、体勢を維持し続けるアイズはしっかりと地に足を着ける 離脱は成功 クルスも標準をアイズに向けて発射するが、アイズ移動し回避する そしてまた二人に距離が生まれ、振り出しという形となった 「ちっ。また距離が出来たか。けど、この戦いを終わらんじゃ無かったのか?。俺はまだ戦えるぞ」 「分かっているさ。そんな皮肉交じりな事言っても何の特にもならないぞ」 二人は睨み合いながら会話を交わす 完全に二人だけの世界だ ――どうすればいい?。 作戦を成功させるにはクルスが静止している事が絶対条件だ。 下手に技を出して突っ掛けても隙を作るだけだし……。 また別の策を考えるか?。 ……直ぐには思い付かないな。 このままクルスを殺さぬように配慮しながら戦うのは骨が折れる。 やっぱり作戦を成功させるしかないか。 それが恐らく一番楽な方法。 後はどうやって動きを止めるか。
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