再会

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クルスを中心に、荒野に長方形に光る線が現れ、何かが上へゆっくりと登る ゛檻゛という言葉は間違っていないか?という感じだ 隙間などない ただ白くて四角い箱の様な物がクルスを囲む 「まさかいきなり作戦の最終段階に移行できるとは。安心しろ。殺しはしない。お前にはやらなきゃならない事があるしな」 捨て台詞を吐くとアイズはヴィラの元へ向かい始めた 相変わらずヴィラは虫の息だ 夥(おびただ)しい血で水溜まりならぬ、血溜まりが出来ている 近付いたら相当鉄の臭いがしそうだ 「ポルト。何をしている?さっさと殺せ」 「……うぃっす」 今まで何をしていた。という凄味を効かせた目で睨み付けると、多少縮み上がったポルトが直ぐ様、横たわるルーナを睨み付ける アイズの力を尊敬している反面、怯えているのだろう 蛇が蛙(かえる)を睨み付けるような目 人を殺す目だ 「くっ……そ」 ルーナはヴィラ同様虫の息 抗(あらが)う力も残っていない もどかしい気持ちが声になって表れる 「最後に名前教えておいてやるよ。鬼神・ポルトだ。覚えておけ。じゃあな」 手に持っているナイフが鈍く輝き、風切音を出しながら襲いかかる
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